Feb 12, 2011

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数年前にTV番組では社員研修の悪魔と呼ばれる、全国の企業でひっぱりだこの講師が出ていた。関西出身の彼は様々な業種の社員研修では最初から鍛え上げるが、最初は優しく笑顔で挨拶をしたかと思ったら、その直後に関西弁で叫ぶことである。テレビ越しに見ていても怖いので、そこにいる従業員たちには恐怖だ。しかし、研修後の従業員の態度は、一週間前に、まるでタンサラムエソ専門家である。
 軟こう「タイガーバーム」でおなじみの地場ハウパー・グループは、ブランド力の強化を進める。旗艦商品である軟こうの販売を継続しつつ、その成分を生かした新製品の市場投入を進める。その一方で、アジア全域で知られているシンガポールを代表するブランド名を最大限に生かしたマーケティングを展開し、新しい顧客層の開拓を展開する。同グループでヘルスケア部門を統括するA・K・ハン取締役に聞いた。

 ---ヘルスケア部門の直近の動向について聞かせてください。

 「ハウパー・グループは、主力製品である『タイガーバーム』を中心とした医薬品を販売するヘルスケア部門と、南部セントーサ島とタイのプーケットにある水族館『アンダーウオーター・ワールド』を運営するレジャー部門をグループの2大事業と位置付けている。2010年度の業績は、ヘルスケア部門の売上高が前年比4.2%増の1,615万7,000Sドル(約9億6,000万円)。新製品の販売が各国市場で好調だったものの、特に米国経済が低迷したことで、前年の伸び幅(6.3%増)から鈍化した」

 ---ブランド普及に伴う課題はありますか。

 「タイガーバームは今から約100年前にオー・ブンハウ(胡文虎)とオー・ブンパー(胡文豹)の兄弟によって製品化、販売されて以来、今日まで続いている。その名前は、アジアで広く知られており、世界140カ国・地域で商標登録されている。シンガポールをはじめとするアジア各国では、『一家に一瓶』といってもいいくらい普及している。いまでも関節や筋肉の痛み以外に、頭痛、腹痛、風邪やのどの痛みなどにも効く外用薬として愛用されている。現在シンガポールでは80%以上のブランド認知度を誇っている」

 「ただ、このことが新しい顧客層の開拓に対する障壁になっている部分もある。従来からある製品の対象年齢が45歳以上ということもあり、若い世代には自分の祖父母が使っている『古臭い薬』というイメージにつながり忌避されることが多い。こうした負のイメージをどう変えるかが急務だ」

 「このほか、昔からある製品ということで、偽物も数多く流通している。さらに欧米ではタイガーバームに漢方の成分があることから、トラの骨が材料に使用されているという誤った情報が流布し、購入ボイコットにまでつながったことがあった」

 ■派生型健康品を開発

 ---課題の克服に向けた対策は何ですか。

 「主に3点を重視していく。第一は信頼性の維持。タイガーバームという製品が100年以上にわたって親しまれてきたのは、その成分や効能に対する信頼を親から子、孫へと伝えられてきた『信頼できる製品』との認知にある。そのため、成分や配分量を変えることなく、かつ若い世代に浸透させられるような健康商品を開発していく。また、スポーツイベントや健康促進イベントにも積極的に参加していく」

 「第二は、正確な情報伝達。先にも述べたように、欧米でトラの骨を使っているなどの風評が出ることは、信頼性の面からも望ましくない。こうしたことから、タイガーバームが天然のハーブ、薬草、香油だけを用いた外用薬であることを訴え続け、動物由来成分や化学成分は一切含んでいないことを強調している。これに関連して、野生のトラやヒョウの保護をCSR(企業の社会的責任)活動の一環として実施している。毎年ナイトサファリやシンガポール動物園で行われるマレートラやヒョウの実態調査イベントを主催している」

 「第三は正統性の確保だ。100年以上続いたブランドだけあり、これまでに星の数ほどの偽物や便乗製品が流通している。その多くは薬効、価格ともに本物には及ばないものだが、これによって当社のブランド価値を下げることがあってはならない。これまでに世界140カ国・地域で商標を登録しているのもその一環であり、ブランド維持のために今後も断固とした措置を取っていく」

 ---シンガポール市場では具体的にどのような戦略を展開しますか

 「まず若者向けの新製品を販売する。タイガーバームの成分を生かして、これまでに湿布、チューブ式の肩こり用外患クリームを販売し、特に若い女性から好評を得ている。直近ではスポーツ愛好家向けにサブブランドの『アクティブ』を市場に投入した。運動前のウオームアップや筋肉をほぐしたり疲れを取るためのクリーム、スプレーで、用途を限定して使いやすさを追求する。目標販売数は公表していないが、これまでに湿布や外患クリームが売り上げを15〜20%増やしたことから、同程度の販売を期待している」

 「また、ヘルスケア製品全品をタイガーバーム・ブランドに統一するため、製品の外装を一新する。明るいオレンジのイメージカラーをベースにして、シンボルマークのトラとブランド名を全面に押し出す。製品名を今後はブランド名とし、『飛躍するトラ』を目指して販売の拡大を目指していく」

 <会社概要>

 ハウパー・グループは、福建省出身の漢方医オー・チュウキン(胡子欽)が1870年に英領ビルマのラングーン(当時)で始めた治療院が源流。1900年代に入り、息子のオー・ブンハウ、オー・ブンパー兄弟が父の漢方知識を生かして「老虎萬金油(タイガーバーム)」を製造販売。戦前は東南アジア一帯に工場を構える大財閥だったが、戦後は事業多角化の結果、タイガーバームの販売権を手放していた。ハウパーは1992年に販売権を回復。冬のWeb制作の123現在ヘルスケア部門はシンガポールを筆頭に、マレーシア、インドネシア、タイ、フィリピン、中国、インド、台湾に法人を展開している
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